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読書:「神の木 いける・だずねる」

国文学者である“光田和伸”氏の
神木と日本の心について
そして、それぞれの神木についてのお話と
私の好きな花人“川瀬敏郎”氏による
それぞれの神木をいけた写真と
それについてのコラムが
とても素敵で興味深かったです。

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<川瀬氏のコラム>

「椿」
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この花は、知人がたくさん枝を
とってきてくれたので
あれこれいけてみたのですが、結局
最初にいれた一枝にもどしました。
このごろ、手をかければかけるほど
なにかから遠ざかるような気がして
ならないのです。

私も最近やっと“椿”の良さが
分かってきました。



「檜」
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“松”の枝ぶりは、たとえるなら歌舞伎の
見得のように
おもしろくて、わかりやすい。
人に近しい木です。
いっぽう“檜”は人に狎(な)れない。
その遠さ、はかりしれなさは、
山そのものを思わせます。


川瀬さんの感性にまた影響を
受けてしまいました。



<文中より>
“榊”はもと、ひとびとの生活に
なくてはならないような木では
なかったと思われる。
それは「無用の木」であった。
無用に見えるものこそ、実は全てを束ね
統べる霊能の存在することを見出す。
それもまた、この列島に暮らすひとびとが
長い歴史のうちに見出だした
知恵であった。




by rondeism2 | 2015-05-03 21:18 | 読書
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