若い頃は欧米の美意識に憧れ色々と勉強しましたが やはりその後日本ならではの美意識の素晴らしさに辿り着き ずっと勉強しているのですがとにかく奥が深いんです。
この本もまた題名に惹かれて購入しました。
「日本論」「日本の方法論」といった内容で 知りたかったことが分かりやすく詳しく書かれていて 濃厚な内容ですごく勉強になりました。 興味のある日本人の「負(引き算)の美意識」や 「見えないもの」を「魅せる」究極の「負の想像力」など 著者の知識の豊富さと分析力がすごいです。
<文中より> 日本には描ききらないで塗り残す描き余すという 「余白」という美学があるわけですけれども。
例えば枯山水(作庭)というのは 水を感じるために水を抜いたわけですね。 水を感じるなら遣り水や池泉でもいい しかし、そうはしなかった。水を抜いてしまった。 そこを深く見ていくとそこには「マイナスの方法」といいますか 「引き算」というか「負のはたらき」というか そういう、引きながら前に出るような 積極的なメソッドがはたらいているというふうに見えてきます。 そこには実在の山水よりも 「思えば山水」というものがあるわけです。 まさに「心にて、ふさぐべし」(想像の負)ということです。 全部を事実で満たさない。むしろ仮のものを加えていく。 ヴァーチャルな山水であればこそ かえって「思えば山水」になりえたんです。
日本人の美意識(想像力)の奥深さは素晴らしいですね。
見えないものを見るように、あるいは、見えないものを感じるように ものをどういう風に見るのか、、、 どの角度から見るのか どれとどれを比較して見るのかなど ものの“見方”っていうのは本当に大切ですね。
そして、この本を読んで 今まで自分達が目指してきた道(美学)はこれで良かったんだと 再確認出来ました。
by rondeism2
| 2016-02-26 21:34
| 読書
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洒落者にはエロスのような悦楽の遊び心が存在する
by rondeism2
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