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読書:「神道と日本人」

もうすぐ新年を迎え多くの方が初詣に
行かれると思いますが、、、

日本人の精神性のベースとなった
「神道」とは
いったいどういうものだろう? 
ちゃんと知っておこう
と思い、数年前に読んだ本で
著者は、医師(医学博士)から
春日大社の宮司になられた
故“葉室頼昭”さんです。

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日本人にとって神様の存在が
どういうものであったか
そして、「神道」のものの考え方や
宇宙と神道の関係など
すごく興味深い内容です。
後半の、家族について、夫婦関係、
親子関係についてや
「はい」という言葉力なども必見です。



<文中より>
人間はいつも人間の側からだけ
物事を見て、判断して、
反対側からものを見たり、
考えたりするということに
気が付いていません。
例えば、人間は自分が
自然を見ているんだと考えて
自然を破壊してみたり
また、人間の力で
自然を回復させようなどと
しているでしょう。
けれども、自然もまた人間を
見ているんですね。
草や木も、また沢山の生物も
人間を見ているのに
我々はそれらの生物が
人間をどのように見ているかなんて
全く考えていないでしょう。
だから、人間が自分達が生きる為に
自然を破壊したら
自然もまた自分達を守る為に
人間を破壊をするということが
分かっていないんですね。

世の中というのは目で見えているだけが
世の中ではない。
目に見えないものが本当の世の中です。
目に見えないことを
大切にしなければいけない。
目に見えないところの世界を疎かにしたら
現在が滅茶苦茶になるのは
当たり前の話です。
その為に
神を敬いなさい、祖先を尊びなさいと
言ってるわけです。




「神道」という信仰には厳しい戒律や
積極的に教えを説きません。
そして、神社は圧倒的な威圧感を
感じないように
配慮して造られています。
しかし鳥居を潜ると凛とした
空気感を感じます。
神前に立つとなにか
神様から見られているような
感じを受けます。
自然が何も語らずに
教えてくれる、感じさせてくれるのと
同じように
神社に行くと
何も語らない奥深いものを
心いっぱいに感じます。


古くからの日本人のものの考え方
そして歴史は
やはり奥が深く
素晴らしいなと思いますねぇ。
しかし戦後の日本を考えると
大切なことが伝えられなくなり
失われつつあるようで
残念でなりません。

だからこそ、それを知り伝えることは
大切だと思うのです。




by rondeism2 | 2016-12-23 22:30 | 読書
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