カテゴリ:読書( 56 )
読書:「満月の法則」

タイトルに惹かれて注文したのですが
思ってた内容とはちょっと違ってました。
が、、、

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自己啓発本とはまた違った
哲学というか、宇宙の法則というか
心を月に見立てた考え方が
紹介されています。



<文中より>
「清濁併せ呑む」という言葉があります。
善人(良い事)でも悪人(悪い事)でも
来る者は拒むことなく全て受け入れる
度量の大きさを例えとして
用いられています。

私達が肉眼で見えているものは
ほんの一つの視点から見えているものに
過ぎません。
しかし、全体から見れば
物事の本質が見えてくるようになります。
「清濁併せ呑む」というのは
そういう「全体を見る心」のことを言い
自分が思い込んでいても
違う観点から見たら
真実が見えてくることを
教えてくれているのです。

心のカメラで撮った一枚の写真で
物事の全てを判断、固定化し
マイナスの記憶として
心の中に焼き付ける人が
なんと多いことでしょうか。
こうした過ちを犯さない為には
「個」から「全体」を見るのではなく
「全体」から「個」を見るのです。



親や子、そして他人との人間関係
更に病気とどう接していくのか
また、マイナス思考をどうプラス思考に
変化させ、人生を良い方向へ
導いていくのか
簡単そうで難しいものです。
いわゆる一般的な
ポジティブシンキングの勧めではないので
“目から鱗”の本かも、です。







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by rondeism2 | 2017-07-19 21:19 | 読書
読書:「伊勢神宮の知恵」

神宮禰宜の“河合真如”氏による
神宮一つ一つの知恵や工夫について
書かれた本です。
その発想の素晴らしさに
驚かされました。

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伊勢の深い森の中に
世界で一番古く新しいものが
存在する

建築家:アントニオ・レイモンド の言葉


神宮は、ヨーロッパ等の遺跡のように
朽ちていく遺跡とは違い
常に瑞々しいという常若の思想で
建て替えられています(式年遷宮)。
20年ごとに建て替えられるその理由が
技術の伝承ということだけではなく
その存在価値と日本人の美学に与えた影響等
知らなかったことが沢山書かれていました。

神話、そして日本の美しい自然
更に、稲(稲作)が
どう日本・日本人を形成してきたのか
とても興味深く
日本人の思想の一つ一つに感銘しました。



<文中より>
人の心は、悪意によって傷付きます。
人は性善であるか、性悪であるか
という議論があります。
これは、タマゴが先か、ニワトリが先か
という問題と同じです。
大切なのは、説の証明ではありません。
善と悪を認識した上で
自分がどう生きるかこそが問題なのです。




直線式の材で構成される「神明造」の神殿は
とても質素でありながらも
凛として、とても美しいです。
(美しい写真も数多く掲載されています)
一年を通して行われている神事も
興味深いですねぇ。


20代の頃に一度しか参拝したことがなく
この年齢になり
その有難さをものすごく感じるようになり
ぜひまた、参拝させて頂きたい
と思っています。







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by rondeism2 | 2017-06-12 21:25 | 読書
読書:「眼を養い 手を練れ」

「住宅をきちんと設計できる人は
あらゆる建築も設計できる」

この本は、日本の住宅建築等に情熱を注いだ
建築家 故“宮脇 檀(まゆみ)”氏の
「宮脇檀住宅設計塾」の8人の講師達による
宮脇氏の住宅への想いや考え方を散りばめた
テキストです。

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「眼を養い 手を練れ」
この言葉は、モノを創っていく人間にとって
大切な教えとして
優れたものを沢山見て「眼を養う」
スケッチをして「手を練る」ことが
この塾の学習方針になっています。



<文中より>
様々なデータや蓄積を鵜呑みにするのでなく
必ず自分の実感として身体に
理解出来るようにするため
自分から行動をする習慣を持つ。
良いモノを見てその中で体感するのです。
(美術、芸術、歴史的建造物等)

普段の生活を楽しむために
いろいろ工夫することが大切。
その工夫があってこそ
喜びが生まれ、生活にうるおいが出来る。




建築を服作りに置き換えて読んでみたら
ものすごく当てはまる部分が多く
もののとらえ方・考え方・見方・工夫の仕方
そして、それをどう読み取るのか等
とても為になり面白い内容でした。

住宅設計をするにあたっての
心構えや大切なことがイラスト付きで
分かりやすく説明されているので
住宅建築を学ぶ人や興味のある人はもちろん
これから家を建てようと考えてる人にも
お勧めの本ですよ。






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by rondeism2 | 2017-04-10 22:30 | 読書
読書:「友よ」

これは以前紹介した「生くる」「根源へ」の著者
“執行草舟”氏の著書です。

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執行氏が感銘を受けた45の詩(歌)が紹介され
その解釈へと続きます。



<文中より>
門厳にして九重静かに
窓幽にして一室閑なり。
好し是れ心を修する処
何ぞ必ずしも深山に在らん。
“白楽天”

「何ぞ必ずしも深山に在らん」
自分が静かに思索するための環境などを創るために
いちいち深山に籠ったり
どこか静かな場所を求めていったりする人は
本当には心を修練することは出来ない。
環境のせいにして、自分自身の思索を怠る者達への
強烈な批判が込められている。
この詩の言わんとすることは
自分自身の努力によって
自分のための空間と場所を創り出す環境にいる者の方が
本当は幸福なのだということである。
自分自身にとって、悪い環境を与えられていることは
実は自分自身が最高の環境を
自分の努力と勇気で創り出せることを表している。
“白楽天”一流の逆説である。




執行氏の詩を読み解く力を見ると
自分はまだまだ何も分かっていない
ヒヨッコだなぁと痛感します。
しかし、ここに書かれた文章は
これからの自分の人生に
ものすごく役立つことばかりです。





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by rondeism2 | 2017-02-06 21:58 | 読書
読書:「神道と日本人」

もうすぐ新年を迎え、多くの方が初詣に行かれると思いますが、、、

日本人の精神性のベースとなった「神道」とは
いったいどういうものだろう? ちゃんと知っておこう
と思い、数年前に読んだ本で
著者は、医師(医学博士)から春日大社の宮司になられた
故“葉室頼昭”さんです。

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日本人にとって神様の存在がどういうものであったか
そして、「神道」のものの考え方や
宇宙と神道の関係など、すごく興味深い内容です。
後半の、家族について、夫婦関係、親子関係についてや
「はい」という言葉力なども必見です。



<文中より>
人間はいつも人間の側からだけ物事を見て、判断して、
反対側からものを見たり、考えたりするということに
気が付いていません。
例えば、人間は自分が自然を見ているんだと考えて
自然を破壊してみたり、また、人間の力で
自然を回復させようなどとしているでしょう。
けれども、自然もまた人間を見ているんですね。
草や木も、また沢山の生物も人間を見ているのに
我々はそれらの生物が人間をどのように見ているかなんて
全く考えていないでしょう。
だから、人間が自分達が生きる為に自然を破壊したら
自然もまた自分達を守る為に
人間を破壊をするということが分かっていないんですね。

世の中というのは、目で見えているだけが世の中ではない。
目に見えないものが本当の世の中です。
目に見えないことを大切にしなければいけない。
目に見えないところの世界を疎かにしたら
現在が滅茶苦茶になるのは当たり前の話です。
その為に、神を敬いなさい、祖先を尊びなさいと
言ってるわけです。




「神道」という信仰には厳しい戒律や
積極的に教えを説きません。
そして、神社は圧倒的な威圧感を感じないように
配慮して造られています。
しかし鳥居を潜ると凛とした空気感を感じます。
神前に立つとなにか
神様から見られているような感じを受けます。
自然が何も語らずに
教えてくれる、感じさせてくれるのと同じように
神社に行くと、何も語らない奥深いものを
心いっぱいに感じます。


古くからの日本人のものの考え方、そして歴史は
やはり奥が深く素晴らしいなと思いますねぇ。
しかし戦後の日本を考えると
大切なことが伝えられなくなり、失われつつあるようで
残念でなりません。

だからこそ、それを知り伝えることは大切だと思うのです。





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by rondeism2 | 2016-12-23 22:30 | 読書
読書:「葉隠」

「葉隠」の真髄は、、、
自分が納得のいく生き方をすること
と思えば良い。
人生は自分のものであり
修行と思えば辛くもあり
常に思い通りいかないが
全て成就する時が到来すると思えば
悔いの無いように闊達に
楽しい日常となる。

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「葉隠」の全項の中から
この本は入門編として53項目について
分かりやすく解説されています。
そして他の27項目の言葉の紹介も。

「葉隠」と言えば
「武士道というは死ぬ事と見付けたり」
が有名な言葉ですが
これは、私心を捨て死の覚悟をもって公務に尽くす
葉隠武士の行動原理を表現した言葉だそうです。
生命の出し惜しみをしない生き方を言っており
楽しめ、努めよ、己を捨て、小さなことには拘らず
成就ということはなし
人生常に前を見て、心を込めて、楽しく生きよ
という教えです。



<文中より>
「只今が其の時、其の時が只今也」
今という時は、過去から未来へと伸び
線上のわずかな一点に示されるものではない。
今という時間は過去の全てであり
未来の全てを示している線上にあるのではなく
独立した質量によって膨張したり縮小する
「まり」のようなものだ。
この今が生きている時であり
この今こそが大切である。
この今が充実しているか。
この今が喜びに触れているか。
この今が輝いているか。
いざという時が、この今にある。



「葉隠」の四誓願
武士道においておくれ取り申すまじき事
(公に尽くす人の道)
主君の御用に立つべき事
(会社を思う)
親に孝行仕えるべき事
(親を思う)
大慈悲を起こし人の為になるべき事
(強い思い遣り)




欧米にも大きな反響を与えている「葉隠」の教えには
生きる為の心構え、英知が、いっぱい詰まっています。
当時の教育の質の高さには驚きますねぇ。
300年も前に書かれたものですが
今だからこそ読む価値があるのではないかと思います。
哲学書としてもこれはお勧めです。

今度は、三島由紀夫の「葉隠入門」を読んでみようと思います。





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by rondeism2 | 2016-11-11 21:39 | 読書
読書:「かさねの作法」

逸脱した発想や行儀悪い作法が
日本文化を豊かにし健全にした。
正統を挑発する奴
古典をコケにする奴
元気な試みがあった「かさね」こそ
日本の創造力の源である。

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古典を読み解きながら、六講にわたり
それぞれが寄り合い組み合わされながら
他を侵すことなく、他を引き立てつつ
自らもそっと持味を発揮する
日本文化の基本作法である
「かさねの手法」について書かれています。

正統に邪道をかさね、真面目に遊びをかさね、
正解に曲解をかさね、、、
かさねることで正統を立て
邪道を見直そうという内容です。



<文中より>
正統でない発想や方法を逆に日本らしいものとし
もっともっと見直してほしいと強調してきました。
正統なものを転合し、こじつけ、見立てれば
正統にないおかしな世界が開けてくる。
この世を正攻法だけで見ず、うがち、茶化すと、
まっとうな目には見えないものも見えてくる。
この世は生真面目に生きるには、ちと窮屈。
それならば、あそび、たわけるにしかず、
とふざけたところからも
意外に新鮮なものが発見されました。

この世は真面目につき合うほどのところでもなく
まじめ一徹に向かうものでもありません。
あそびごころで正統に非正統を「かさね」
真面目なものに与太ものを「かさね」る
それが人間の営みをいきいきとさせます。




「なるほどなぁ」と感心することが多く
すごく興味深い内容でした。
室町時代から江戸時代にかけての
日本文化(美意識)の流れと
「かさね」の思想と方法も、とても面白かったです。

そして、、、
ジャンゴの精神にも似たものを感じました。




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by rondeism2 | 2016-09-28 20:57 | 読書
読書:「無窓」

戦後の建築界で、独り哲学的な視座で思索し発言し続けた
建築家の故“白井晟一”氏のエッセイ集です。

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文章は時代を感じさせますが、白井氏の文章は
すごくあたたかく魅力があり
建築に対する優しさ(愛)が伝わってきました。

この本には、白井氏が関わった建築を中心に
様々なエッセイ(43編)が綴られています。
5月に行ってきた「親和銀行本店 懐霄館」についても
書かれていました。

どれも興味深い内容でしたが
中でも「縄文的なもの」、用と美についての「豆腐」
母と神・美について書かれた「めし」。
そして特に、「華道と建築 日本建築の伝統」は
かなり面白かったです(伊勢神宮については必読)。
巻末には白井氏の作品(写真)も多く掲載されています。



<文中より>
「室内装飾」ということでありますが
これはもともと外国の言葉であります。
「装飾」というのは、付け加えたものを言うのであって
建築の構成とはまた別個のことがらであります。
日本の建築の仕事は、構成そのものに美的効果を
内在させることであり、従って
外国の建築に於ける「装飾」の意味と役割を
要求してはおりません。
日本の優れた遺構は例外なく
構造そのものに、仕上がった建築の美の性格を
約束しているのであります。
室内の構成に於いても同様でありまして
美しい空間をつくっている用材の大きさ
窓や天井の高さ、比例などが
みんな構成そのものに関係しているのであって
「装飾」による付け加えの効果を
待つまでもないのであります。



現在、建築に携わっている方や建築好きの人には
特にお勧めしたい本ですが
読んでいくうちに、、、
服作りにも同じことが言えるのではないかと
そう思えてきました。


最後に、一番心に響いた白井氏の言葉を。

「地上に咲く花の美しさは、根茎の中に
既に約束されているのであります」






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by rondeism2 | 2016-09-02 21:07 | 読書
読書:「床の間」

現代において無用か有用かは別とし
日本住宅の象徴である床の間。
その床の間がいつ頃
何のために生まれどのように変化してきたか、、、

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平安時代の貴族住宅(寝殿造)から武家の書院造へ
そして現代へと、床の間がどのように
変化・進化してきたのかよく分かる内容でした。
利休を中心とする草庵茶室の成り立ちと床の間について
今まで読んだ茶室建築の切り口(説明)とは
ちょっと違ってて、興味深く面白かったです。



<文中より>
茶道は桃山時代になって非常に流行し
武家の嗜みの一つとして
なくてはならないものになり
茶室は貴族住宅に大きな影響を及ぼした。
一般的に言って、上層の文化が下層の文化に
影響を及ぼすのが普通であったのに
茶室は日本住宅史のうえで
下層から上層への影響が認められる
ただ一つの例である。



どちらかと言うと、私は、、、
書院造よりも草庵茶室の床の間の方が
好みですねぇ。
しかしこれから先の時代に
床の間はどう変化していくのでしょうか?
日本住宅において
無用とならないことを願っています。





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by rondeism2 | 2016-08-19 23:23 | 読書
読書:「し」

この本は、以前紹介した「醜い花」の“原田宗典”氏の著書で
表紙の「し」というタイトルに興味が湧いて購入しました。

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「し」から「子」「師」、、、「覗」までの
16の「し」について書かれたエッセイで
ついクスッと笑ってしまう文章も多くて
どの項も、哲学的な部分もありとても面白い内容でした。
(自分にも身に覚えがあるからクスッとなるのですが)
中でも、「歯」と、喫煙について書かれた「嗜」が
共感するところが多く特に面白かったですねぇ。
また、「死」については色々と考えさせられました。
最後の「覗」はかなり笑えました。
男ならその気持ち分かると思いますよぉ。
下ネタですけどね(笑)。



<文中より>
「師」について、、、
仰ぐべき「師」も「先生」もいない学校で学んだ彼らは
尊敬するとはどういうことかを実感出来ないまま
育ってしまったのだ。気の毒な話である。
尊敬の何たるかも知らず、尊敬する人が誰もいない状態で
この世知辛い世の中をわたっていくのは
結構辛いものがあるだろう。
だから今の若者たちは無闇に宗教に走ったり
自分自身のことだけを尊敬して、引きこもったりしてるわけだ。
何という寂しい、殺伐とした生き方を選ぶことか。
このまま「師」不在の時代が続き
彼らが尊敬に値する人物に出会うことなく時が流れたら
半世紀もしないうちに、日本は実に鼻持ちならない
社会になってしまうだろう。誰にも敬意を払わず
自分のことしか尊敬しない人間が集まった社会なんて
「社会」呼べるのだろうか。少なくとも私個人は
そんな社会に暮らすのは御免こうむりたい。




文字を一つ一つ深く考察していくことの面白さを実感しました。
感性の高い人の本を読むと、ものの見方や考え方など
色んな事に気付かされて勉強になりますねぇ。

他にも色んな文字で、ぜひシリーズ化してほしいものです。






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by rondeism2 | 2016-07-29 22:02 | 読書