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読書:「鎮守の森が世界を救う」

この本は、世界の色んな宗教の
指導者達が集まった
“神社本庁ARC伊勢世界会議”の
レポートです。

日本の神道の自然観に
世界の宗教の指導者達が注目して
神道の教えが世界を救うという
取り組みをしているそうです。

読書:「鎮守の森が世界を救う」_f0202785_179379.jpg

西洋の宗教哲学では
「人間は神によって創造された存在であるから
この地球にあるものは
人間が自由に利用してもよい」
という考えだそうですが
日本の神道の
「人間は自然に生かされている」
という自然観は
キリスト教やイスラム教などの
一神教の自然観とは真逆の
驚くべき自然観なのだそうです。



いにしえの昔から自然と共に生きてきた
日本人と神道との関係。
そして、日本人にとって
自然とはどういうものであるか。
布教をしない神道とは何か。
神社の始まりと神社という存在が
日本人にとってどういう存在であり
日本の社会をどう創り上げていったか
この一冊でよく分かる内容でした。

他にも、なぜ日本は一神教ではなく
多神教なのか。
日本人にとって山はどういう存在だったか。
山に入るということはどういうことか。
そしてその山から湧いてくる水が
どれほど重要なのか。
日本仏教と神道の関係と結びつきについて。
日本人にとっての和菓子とは、等々、、、
興味深いことが沢山書かれています。



<文中より>
時間や曜日という枠組みは
明治時代に西洋から入ってきました。
江戸時代には日本には
休日はありませんでした。
自然界、そして自然と共に
生きていた時代には
土曜も日曜もありません。
自然界に休日がないのに
週2日休むのが当たり前だと思ってる人が
大半になれば
自然に営みを即した
農業や林業や漁業を続ける人が
いなくなってしまうかもしれません。
そこで、海外からの輸入の食料が
ストップしてしまったら
日本人は生きていけなくなるでしょう。




この本を読んであらためて、、、
日本の自然の美しさ・素晴らしさや
日本人と神道(神社)が
どういう関係にあったか。
自然災害の多い
厳しい日本の自然環境の中で
生活していくことの覚悟。
そして
自然を尊び大切にしていくことの重要さ
を考えさせられました。

伊勢神宮の参拝を行い
神域を体感した
各国の宗教の指導者達が口にしたのは
「ここから帰りたくない」
という言葉だったそうです。




by rondeism2 | 2015-07-12 21:21 | 読書
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