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読書:「超高層から茅葺きへ」

霞ヶ関ビル、京王プラザホテル、
新宿三井ビルといった
当時最先端技術の超高層建築をはじめ
新橋演舞場、沖縄熱帯ドリームセンターや
アクロス福岡などの建築物
そして、長崎オランダ村、ハウステンボス
という実験都市など
数多くの設計責任者として活躍した
“池田武邦”氏の
建築哲学についての本です。

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「人は家をつくり、家は人をつくる」

最先端技術を要する超高層建築から
自然環境に拘った設計にと
池田氏の建築哲学が
どう変化していったのか。
そして、長崎オランダ村、ハウステンボスの
完成から経営破綻まで。
後半は、現代の建築に対する
想いや警鐘と、、、
最初から最後まで読み応えがあり
ひじょうに面白かったです。




<文中より>
近代技術文明は我々に機能的で
便利な暮らしを提供してくれる。
一方で、その便利さが私達の精神生活を
ガラリと変えてしまった。
その結果、都市からも、家の中からも
精神空間が消えていった。

ひと昔前の日本人は
自然、神、宇宙といったものを畏れ
敬う心を持っていた。
こうした情緒が
日本人の民族としての謙虚さを生んできた。
自然を神と祭っていくうちに
神様の怒りに触れるようなことを
してはいけないという道徳観を
生活の中で何代にもわたって感じ
文化を築きあげてきたのです。
日本の隅々までいきわたっていた
日本人の生活の知恵、文化は、
知れば知るほどすごい。
あらゆることに脱帽です。




タイトルにもあるように
「池田武邦の作法」とは
「自然に対する作法」であり
それがいったいどういうことなのか
興味深い内容でした。

まだまだ見逃している自然が身近に
いっぱいあるんですよね。
これからはもっと自然をよく観て
もっと沢山のことを
自然から感じとりたいと思います。

ハウステンボスは、古いオランダの風景が
モチーフになってますが
実は“江戸のまちづくり”をコンセプトに
未来に古都と呼ばれる未来都市として
創られたのだそうです。
現在のハウステンボスは経営も代わって
テーマパークの色が
濃くなってきてるように思いますが
まだ一度も行ったことがなかったので
今度足を運んでみようかなと思います。




本を読んでいるとすごく刺激を受けます。
物事を色んな角度から
深く考えられるようになりましたね。
それと同じくらい、、、
超人見知りだった私が、人と接し
刺激を受けることが
すごく楽しく感じるなぁ
と思えるようになりましたねぇ。
この年になって(笑)。
これも読書のお蔭だと思っています。
これからもまだまだ
イイ服を作っていきたいから
もっと色んなことを
吸収し(学び)たいですね。




by rondeism2 | 2016-01-29 21:20 | 読書
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