この本は、以前紹介した「醜い花」の“原田宗典”氏の著書で 表紙の「し」というタイトルに興味が湧いて購入しました。
「し」から「子」「師」、、、「覗」までの 16の「し」について書かれたエッセイで ついクスッと笑ってしまう文章も多くて どの項も、哲学的な部分もありとても面白い内容でした。 中でも、「歯」と、喫煙について書かれた「嗜」が 共感するところが多く特に面白かったですねぇ。 また、「死」については色々と考えさせられました。 最後の「覗」はかなり笑えました。 男ならその気持ち分かると思いますよぉ。 下ネタですけどね(笑)。
<文中より> 「師」について、、、 仰ぐべき「師」も「先生」もいない学校で学んだ彼らは 尊敬するとはどういうことかを実感出来ないまま 育ってしまったのだ。気の毒な話である。 尊敬の何たるかも知らず尊敬する人が誰もいない状態で この世知辛い世の中をわたっていくのは 結構辛いものがあるだろう。 だから今の若者たちは無闇に宗教に走ったり 自分自身のことだけを尊敬して引きこもったりしてるわけだ。 何という寂しい殺伐とした生き方を選ぶことか。 このまま「師」不在の時代が続き 彼らが尊敬に値する人物に出会うことなく時が流れたら 半世紀もしないうちに日本は実に鼻持ちならない 社会になってしまうだろう。誰にも敬意を払わず 自分のことしか尊敬しない人間が集まった社会なんて 「社会」呼べるのだろうか少なくとも私個人は そんな社会に暮らすのは御免こうむりたい。
文字を一つ一つ深く考察していくことの面白さを実感しました。 感性の高い人の本を読むとものの見方や考え方など 色んな事に気付かされてとても勉強になりますねぇ。
他にも色んな文字でぜひシリーズ化してほしいものです。
by rondeism2
| 2016-07-29 22:02
| 読書
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洒落者にはエロスのような悦楽の遊び心が存在する
by rondeism2
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