カテゴリ:読書( 62 )
読書:「白」

こちらは、以前紹介した「日本のデザイン」の
“原 研哉”氏の著書です。

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(こちらからは英訳文になっています)


本のタイトル通りの白を基調とした
シンプルな表紙のデザイン。
そして表紙をめくると
中の紙も柔らかな白。
どちらも
文字に対する余白のバランスが
とても心地良いです。


「白」の概念、そして
“白は色の不在であると同時に
空白の象徴である”という
「空白」の話が特に興味深く
面白かったですねぇ。



<文中より>
「白をのがれる」
白はあらゆる色の総合であると同時に
無色である。
色をのがれた色である点で
特別な色である。
別の言い方をすれば
白は色であることにとどまらない。
間や余白のような時間性や空間性を
はらむものであり
不在やゼロ度のような
抽象的な概念をも含んでいる。




読んでいくうちに知識が広がっていく
と言うよりも
感性が広がっていく
という感じがして
また一つ、ものの見方が増えたように
思います。

“原 研哉”氏の本は
ものを見ることの楽しさを学べます。






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by rondeism2 | 2018-03-30 21:29 | 読書
読書:「CONFORT」

建築誌の「CONFORT/コンフォルト」です。

この建築雑誌は切り口が他と違っていて
内容がすごく興味深いので
気になる特集の時は購入しています。
今号(No160)の特集にもすごく惹かれ
購入していたのですが
最近やっと読むことが出来ました。

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日常に手を合わせられるような
「祈りの場」を
自ら考えるというもので
現代、そしてこれからの祈りの
新たな形の提案が紹介されていて
とても面白い内容でした。

戦後「家」の概念が変わり
核家族化と都市化が進み
新しく建てられる住宅では
神棚や仏壇(仏間)を持たない場合も
多くなってきた現在
過去と未来を繋ぐ気配と存在を
家の中にということで
どの項も興味深い内容でしたが
特に、新しい祈りの空間として
「空壇」という提案は面白かったです。
他にも、「現代のお厨子」や
「日本の建築儀式」等々
どれも読み応えがありました。



自宅には、私が生まれる前から
仏壇、神棚、荒神様
そしてお稲荷さんがあります。
祖父母が、父母が、そうしてきたように
今は私も、毎日、朝と夜に
手を合わせています。
(もちろん店にもあり、そうしています)
若い頃は全く考えもしなかったけれど
この雑誌に書かれているように
宗教に囚われなくても
様々な「祈りの場」、「感謝の場」、
「手を合わせる場」が
家の軸になる。
というのは、すごく実感しています。
そして、見えないものを大切にするのが
古くからの日本人の姿だと思いますしね。


今回の特集「祈りの場をつくる」
これ、興味のある方には
すごくお勧めですよぉ。




以前見逃していた特集があったので
バックナンバー2冊注文してしまいました。


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特集:いま日本


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特集:石の野生


チラ見したけど、こちらも面白そうです。








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by rondeism2 | 2018-03-06 21:38 | 読書
読書:「藤森照信の住居の原点」

これは、雑誌「MODERN LIVING」に
掲載された19作品を中心に
全22作品を特集で紹介した雑誌で
建築家“藤森照信”の世界観を
堪能出来ます。

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まるでおとぎの国から飛び出したような
独特で温かみのある
唯一無二の美学がたまりません。



<文中より>
人の住まいを住まいたらしめる条件は
何だろうと考え続けてきた。
結論に至ったわけではないけれど
たとえば“火”。
火のまわりに人が集まる状態こそが
住まいの基点と言えはしまいか。
屋根とか、壁とかの建築的しつらいは
その後に、具体的には
火を消さないためにした
人の工夫なのではないか。

(藤森照信氏の言葉)



現代の住宅はオール電化などが増え
家の中から“火”が失われていってるように
感じています。
そして、今の子供達は“火”に接することが
少なくなっているとも言われています。
便利であることだったり、安全だったり
省エネだったりも大切だとは思いますが
遠い昔から、人間にとって“火”は
とても大切なものでした。
その“火”の尊さや怖さを
これからの子供達はどうやって
肌で感じていくのだろうかと
思ってしまいますねぇ。


藤森さんの建築はなかなか観れませんが
機会があれば是非観てみたいです。
九州だと、熊本にあるみたいなので
一般公開されているのであれば
行きたいですねぇ。

熊本県立農業大学校 学生寮









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by rondeism2 | 2018-02-06 21:47 | 読書
読書:Casa(おさらい 日本の名建築)

雑誌は、いつも立ち読み程度で
ほとんど買うことはないのですが
これは、以前「読書」で紹介した
“杉本博司”氏による
日本の名建築特集だったので
思わず即買いしました。

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杉本氏の視点が大好きで、、、

好きな(興味ある)建築物や
行ってみたい建築物が
数多く紹介されているし
杉本氏の文章も好きで
今回の特集の内容もどれも面白く興味深く
読み応えがありました。

今月 小田原市に出来た
「江之浦測候所」にも
ぜひ行ってみたいです!
<こちらも参考に>






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by rondeism2 | 2017-10-30 21:25 | 読書
読書:「手技に学べ 心・技」

この本には、自然から授かる素材を
手に入れ加工する
30人の職人へのインタビューが
紹介されています。

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この本を読んで思うのは
職人の仕事とは
「地道で楽ではない」ということで
だからこそ
技術であったり、想いであったり、
その“誇り”が、、、
作られたものから
伝わってくるんだ思います。



<文中より>
言葉は技を表現するのに
拙い道具でしかない。
だから彼らは技の伝承に言葉を使わず
見て覚え、やって身に付けるのを
常としてきた。
是非彼ら(職人)に会い
仕事を見、出来上がった品や道具を
手にしてもらいたい。
人は人に会ってこそ知ることができる。

技には心が映り
心は技を磨く中で形を変えていく
真摯に生きる人の言葉は心を打つ。
手仕事にこそ物づくりと
日本人の原型があることを
知ってもらいたい。
これらの作品は彼らとの共著である。

(著者:塩野米松)



安価の使い捨ての物ばかりではなく
職人さんの手で大切に作られた物を買って
日常の生活の中で大事に使っていくことが
日本の素晴らしい職人の技術を
残していくことになるんですよね。
これはとても大切なことだと思います。

職種は違いますが、、、
“もの作り”とはどういうことかを
改めて考えさせられました。






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by rondeism2 | 2017-10-20 21:37 | 読書
読書:「苔のむすまで」

この本は、美術作家である“杉本博司”氏の
初の評論集で
タイトルと表紙に惹かれて購入しました。

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私の中では最も古いものが
最も新しいものに変わるのだ



古美術から現代美術、歴史に関する
16の項目について
内容がどれも感心することばかりで
その知識の深さにはもちろんですが
そのものの本質(裏側)をとらえる
ものの見方が素晴らしく
すごく為になりました。



<文中より>
物事は外見で判断してはいけないと
よく言われる。
しかし私の場合は
外見を最も重んじることにしている。

「眼は口ほどに物を言う」と言われるが
その眼を見つめてそう判断させているのも
他ならぬ眼そのものなのである。
人間の万感こみあげてくる感情のうち
言葉に出来るのは
ほんの上澄みだけである。
その言葉にならない部分は眼の上に
表情となって現れる。
その輝き、その潤い、その曇り、その翳り
それらの中にその生きている人の
心の動きが沸き立ってくる。

その人の口が心に嘘をついて
私の眼が判断していることと
正反対のことを言っていたとしても
私は眼の語ることを
信じることにしている。




「とても良い本に出合えたなぁ」と思える
興味深い内容でした。

そして、この本の中でも書かれている
アートで有名な直島(香川県)にある
杉本氏設計のガラスの階段の
「護王神社」には
いつの日かぜひ行ってみたいですねぇ。
そして自分の目(五感)で感じたいです。

護王神社







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by rondeism2 | 2017-08-12 21:23 | 読書
読書:「満月の法則」

タイトルに惹かれて注文したのですが
思ってた内容とはちょっと違ってました。
が、、、

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自己啓発本とはまた違った
哲学というか、宇宙の法則というか
心を月に見立てた考え方が
紹介されています。



<文中より>
「清濁併せ呑む」という言葉があります。
善人(良い事)でも悪人(悪い事)でも
来る者は拒むことなく全て受け入れる
度量の大きさを例えとして
用いられています。

私達が肉眼で見えているものは
ほんの一つの視点から見えているものに
過ぎません。
しかし、全体から見れば
物事の本質が見えてくるようになります。
「清濁併せ呑む」というのは
そういう「全体を見る心」のことを言い
自分が思い込んでいても
違う観点から見たら
真実が見えてくることを
教えてくれているのです。

心のカメラで撮った一枚の写真で
物事の全てを判断、固定化し
マイナスの記憶として
心の中に焼き付ける人が
なんと多いことでしょうか。
こうした過ちを犯さない為には
「個」から「全体」を見るのではなく
「全体」から「個」を見るのです。



親や子、そして他人との人間関係
更に病気とどう接していくのか
また、マイナス思考をどうプラス思考に
変化させ、人生を良い方向へ
導いていくのか
簡単そうで難しいものです。
いわゆる一般的な
ポジティブシンキングの勧めではないので
“目から鱗”の本かも、です。







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by rondeism2 | 2017-07-19 21:19 | 読書
読書:「伊勢神宮の知恵」

神宮禰宜の“河合真如”氏による
神宮一つ一つの知恵や工夫について
書かれた本です。
その発想の素晴らしさに
驚かされました。

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伊勢の深い森の中に
世界で一番古く新しいものが
存在する

建築家:アントニオ・レイモンド の言葉


神宮は、ヨーロッパ等の遺跡のように
朽ちていく遺跡とは違い
常に瑞々しいという常若の思想で
建て替えられています(式年遷宮)。
20年ごとに建て替えられるその理由が
技術の伝承ということだけではなく
その存在価値と日本人の美学に与えた影響等
知らなかったことが沢山書かれていました。

神話、そして日本の美しい自然
更に、稲(稲作)が
どう日本・日本人を形成してきたのか
とても興味深く
日本人の思想の一つ一つに感銘しました。



<文中より>
人の心は、悪意によって傷付きます。
人は性善であるか、性悪であるか
という議論があります。
これは、タマゴが先か、ニワトリが先か
という問題と同じです。
大切なのは、説の証明ではありません。
善と悪を認識した上で
自分がどう生きるかこそが問題なのです。




直線式の材で構成される「神明造」の神殿は
とても質素でありながらも
凛として、とても美しいです。
(美しい写真も数多く掲載されています)
一年を通して行われている神事も
興味深いですねぇ。


20代の頃に一度しか参拝したことがなく
この年齢になり
その有難さをものすごく感じるようになり
ぜひまた、参拝させて頂きたい
と思っています。







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by rondeism2 | 2017-06-12 21:25 | 読書
読書:「眼を養い 手を練れ」

「住宅をきちんと設計できる人は
あらゆる建築も設計できる」

この本は、日本の住宅建築等に情熱を注いだ
建築家 故“宮脇 檀(まゆみ)”氏の
「宮脇檀住宅設計塾」の8人の講師達による
宮脇氏の住宅への想いや考え方を散りばめた
テキストです。

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「眼を養い 手を練れ」
この言葉は、モノを創っていく人間にとって
大切な教えとして
優れたものを沢山見て「眼を養う」
スケッチをして「手を練る」ことが
この塾の学習方針になっています。



<文中より>
様々なデータや蓄積を鵜呑みにするのでなく
必ず自分の実感として身体に
理解出来るようにするため
自分から行動をする習慣を持つ。
良いモノを見てその中で体感するのです。
(美術、芸術、歴史的建造物等)

普段の生活を楽しむために
いろいろ工夫することが大切。
その工夫があってこそ
喜びが生まれ、生活にうるおいが出来る。




建築を服作りに置き換えて読んでみたら
ものすごく当てはまる部分が多く
もののとらえ方・考え方・見方・工夫の仕方
そして、それをどう読み取るのか等
とても為になり面白い内容でした。

住宅設計をするにあたっての
心構えや大切なことがイラスト付きで
分かりやすく説明されているので
住宅建築を学ぶ人や興味のある人はもちろん
これから家を建てようと考えてる人にも
お勧めの本ですよ。






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by rondeism2 | 2017-04-10 22:30 | 読書
読書:「友よ」

これは以前紹介した「生くる」「根源へ」の著者
“執行草舟”氏の著書です。

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執行氏が感銘を受けた45の詩(歌)が紹介され
その解釈へと続きます。



<文中より>
門厳にして九重静かに
窓幽にして一室閑なり。
好し是れ心を修する処
何ぞ必ずしも深山に在らん。
“白楽天”

「何ぞ必ずしも深山に在らん」
自分が静かに思索するための環境などを創るために
いちいち深山に籠ったり
どこか静かな場所を求めていったりする人は
本当には心を修練することは出来ない。
環境のせいにして、自分自身の思索を怠る者達への
強烈な批判が込められている。
この詩の言わんとすることは
自分自身の努力によって
自分のための空間と場所を創り出す環境にいる者の方が
本当は幸福なのだということである。
自分自身にとって、悪い環境を与えられていることは
実は自分自身が最高の環境を
自分の努力と勇気で創り出せることを表している。
“白楽天”一流の逆説である。




執行氏の詩を読み解く力を見ると
自分はまだまだ何も分かっていない
ヒヨッコだなぁと痛感します。
しかし、ここに書かれた文章は
これからの自分の人生に
ものすごく役立つことばかりです。





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by rondeism2 | 2017-02-06 21:58 | 読書